「お能」鑑賞
何年ぶりかで「能」を鑑賞する機会に恵まれました。
同志社出身の長老から頂いたチケットで「新作能庭上梅」を鑑賞する事が出来ました。
同志社の開祖「新島襄を讃える為の新作能」は、2005年に京都で初演が有り、その後2008年に東京で、2010年に名古屋で演じられて以来今回が4回目とのこと。
よくまあ、こんなに素晴らしい機会に恵まれたことか。
同志社キャンバスのメイン「寒梅館」の、ハーディーホールは30分前から既に満員。
抽選に当たった人だけが来られたと言うことで「抽選に外れた方も沢山居られますので、お詫び致します」との挨拶もなされた。
いつも、ハーディークラブの映画に来る会場は、こんなに本格的なしつらえでびっくり。
新島襄が苦労してアメリカに渡って、様々な勉強をしてから、日本に戻って身体を壊すくらいの努力をして私設大学設立に粉骨砕身した成り行きを事細かに演じます。
チケットを貰った長老から、16年前の初演に配布されたシナリオを預かっていたので、音の出ぬようにページをめくりながら、演目の進むままに台詞やト書きも確認。
お能は、過去に数回鑑賞しているが、意味不明ながら何となく日本の古典芸能に接したーーと喜んで居ただけ。
今日は全く違いました。
事前にシナリオを何度も読んでおいたし、演じられている間にも台本を見ているので、舞台で演じられている流れがしっかり把握出来ました。
勿論「古典能」なら、こんなに簡単には理解まではできないとは思うものの「新作能」とは言いながら、時間の経つのを忘れるくらい没頭できたので、大満足でした。
余談。
一時間以上の公演の間に、謡曲担当の若そうな人6人が居ました。
その中に、一人だけ正座が耐えられないような様子の人が一人居て、誠に気の毒でした。
待機中は勿論、謡っているときでも、お尻を揚げて前のめりになって足を護っていました。
心なしか、顔は蒼白のように?
演目が終わると、皆さんが我々の見ている前で舞台の袖に引っ込むのが常ですから、果たしてどうなるのかと心配いっぱいで見ていたら、立ち上がるに他の人よりはちょっと間をおいただけで、ギクシャグしなが
ら何とか引っ込まれました。
ところがところが、6人の中にもう一人正座に危機的な人が居たのです。
演じて居る間は、何のアクションも無かったうちの一人が立てない。他人事ながら思わず「がんばれ」
しばし、しゃがんだ後、膝をガックンガックンさせながら無事に退場されました。ご苦労さまでした。
膝の軟骨が無くなってしまって、不自由な自分におきかえて、ついつい応援しました。
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