以前から一度覗きたかったものの、いつでも行けると言うことで延び延びになっていましたが
七宝記念館にやっと出掛けました。
七宝焼きの作品を観るのだと思って居たら、何と記念館そのものも必見に値する物でした。
七宝焼きに生涯を費やした並河氏の住まいと工房が、そのまま記念館になっていたのです。
作品の展示は少なかったので、建物を楽しませて貰いました。
玄関 客間 走り(台所)
勿論、後の世に公開されるとは予想もせずに造られたのでしょう。
敷石や瓦も凝っています。
小川治兵衛と言えば、あの庭師。無隣庵とか円山公園、平安神宮の庭を造った人。
お住まいが記念館のピッタリ西隣です。勿論、この庭も小川治兵衛さんの作でした。
50年前、我が家にやって来た七宝焼き。
このようなのが沢山見られるかと居っていましたが
ここのは「有線七宝」ばかりで、拍子抜けでした。
御近所の「お能のベテランさん」から、チケットを頂いて鑑賞に出掛けました。
これまで何度も鑑賞した事は有りますが、内容が判らずに困っていました。
でも、今回は出し物が判って居たので予めネットで調べて予備知識を仕込んでから臨みました。
11時から四時半まで、能は3本に、間に狂言が1本と、仕舞が3本。
「疲れた疲れた」の一言に尽きます。帰宅したら、何も出来ずにボケーー。
どうせなら全てを理解してやろうと思い、予備知識を引き出しながら真剣勝負で眼と耳を最高レベルに。
そのおかげで、筋書きは何とかマスター。しかし、本当はそれではダメのようです。
筋書きの奥に込められた「或る訴え」を知らなくては。
あきません!!! 来月に行く予定の顔見世も難しいと思って居ますが「お能」はもっともっと大変です。
観世流では、208もの演目が有って、それらが次々と演じられているとの事で、驚きの他は有りません。
でも、12月7日と12月15日の「お能」のチケットも貰っているので、あと二日、神経を研ぎ澄ませて頑張ります。
御近所さんと一緒に、いつものカルチャーデーを楽しみました。
先ずは大人気の国博へ。「佐竹三十歌仙」
開門の十時から十分後にも関わらず、館内は満員で、なかなか最前列では見られませんでした。
三十六歌仙の巻物がそのままでは高価すぎて売れないので、三十七枚に切断して収集家に売ったのです。
高価にそれらを入手したものの、次々に手放した人も有り、作品は点々と動いたようです。
それらの作品を国博が、切断後百年の今、苦労して集めたとの事。
数えたら、二十五枚有りましたが、あとの十二枚はどうなっているのか?
今なら、どれくらいの鑑定がなされるのか?下世話な事に気が廻ります。
次は、一月前から予約していた「京都新聞久御山工場」の見学です。
約束の一時十分前に着いたら既に、入り口でお出迎え。
記念撮影をして、工場の解説ビデオを観てから小一時間、いろいろと案内をして貰いました。
本社で散々練られた記事を、この工場で印刷してから一部毎に組み合わせて発送。
それらを殆ど機械が行い、驚く程の少人数で進められている事に感動しました。
1ロールが19キロメートルで、1.5トンの用紙を一日に22本使って印刷するのです。
我々が読む京都新聞の、朝刊42万部、夕刊18万部が、毎日毎日ここで印刷と組み合わせされています。
構内撮影禁止が残念ですが、貰ったパンフには、印刷の工程が判るようになっていました。
早刷りの夕刊と、お土産をありがとうございました。
もう時刻は二時を過ぎて、みんなお腹がペコペコ。
急いで昼食を摂ってから、次は八幡の「松花堂美術館」です。
数寄屋造りやお茶室の美学を集めた展示は、綺麗で上品ですが、なかなか自分には縁遠いものです。
昨年の台風で、大被害を受けられた直後にお見舞いに来たときは、悲惨な状態だった庭園が
だいぶん回復したとの館長のお話で、拝見させて貰う事にしました。
被害前の庭園と殆ど変わりません。
復旧の為の、スタッフの大変な苦労が思われます。
石灯籠などの修復にはまだまだ時間が掛かるそうです。
こうして、楽しい一日を終えました。